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2018.08.21

コラムVol.98『不完全こそ面白い』

  • Category FASHION

 

 

 

「外しコーデ」

 

 その日の装いを決める時、服好きであれば頭からつま先まで、お洒落を楽しむものだ。一押しのアイテムを取り入れ、全体のバランスを見ながら、配色を決めたりそれに合う小物を選んだりする。しかし、何もかもが完璧でも面白くない。そこに外しを入れるのが上級者テクニック。一見難しそうなこのテクニックを容易にしたのが、今期人気の「サロペット」や「オーバーオール」である。

 

 

 

「マンネリ感を脱却」

 

 サロペットはフランス語、オーバーオールは英語と語源が違うだけで、実は同じものを指している。元々トップスを汚さないように、ペンキ屋や農家の人々が着ていた作業着。以前は野暮ったいといったイメージだったが、現在はこのちょっとしたダサさが、外しのポイントとなる。ここ数年、流行りのテイストはフェミニン寄りで、ワンピースやレースアイテムが好まれていた。しかしコーディネート全体を見た時に、オールフェミニンだとセオリー過ぎて、ファッショニスタ達にとっては面白みに欠ける。そこでちょっとダサいオーバーオールやサロペットを組み合わせ、普段のスタイルを敢えて崩すことで、マンネリ感を脱却できるのだ。

 

 

 

「丁度いいテイスト」

 

 サロペットは今季、キャミソールタイプの華奢なデザインが人気。合わせるトップスによって雰囲気ががらりと変わる。Tシャツと合わせてカジュアルに着こなすのは王道。しかし、トレンド感を漂わせるファッショニス達は、フェミニンなトップスと合わせている時が多かった。袖コンシャスやレーストップス、花柄など女性らしいトップスのレパートリーは増えてきている。どの形・どの柄を合わせても、サロペットで少し外すことで、甘すぎず、カジュアル過ぎない着こなしができる。ストリートではこうした“ちょうどいい”テイストを楽しんでいるように見えた。

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