スタイルアリーナは一般財団法人日本ファッション協会が運営しています。

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2020.01.24

コラムVol.120『ダサいからの脱却、トレンドへ返り咲いた”ムートン”』

  • Category FASHION

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変化する価値観とデザイン

 

 昨季から引き続きブームが続いているダウンとボアの冬アウターだが、今季は「ムートン」が主役と言っていいほどストリートで着用者が増加した。数年前までは、“ダサい”とレッテルをはられていたアウターだったが、今では筆頭トレンドとして名を連ねる。近年は巾着バッグCPOジャケットスーチングスタイルなど、ミレニアル世代には新鮮に映るレトロなアイテムがトレンドになる流れ。その為、アウターの中で最もレトロ感あるムートンが注目されたのだろう。

 

 

 オーソドックスな物も人気はあるが、2019-20にかけてのムートンは、デザインの自由度がかなり高くなった。素材が年々いいものに変わっていくのはもはや当たり前だが、異素材ミックスや、丈の長さなど、見た目でわかる変化が大きい。中でも印象的だったのが、ショート丈のムートンだ。ムートンといえばお尻あたりまでを隠す、その丈の絶妙な長さも売りの一つ。しかし今季はその丈がショート丈に変わり、ダウンジャケットのような取り入れられ方が一般的になりつつある。また、ライダースのデザインの物やトレンドど真ん中のくすみパステルのムートンも出て幅は広がっている。

 

 

 その振り幅はコート・ジャケット・靴など定番に始まり、ベストやバッグなどにまで広がりつつある。今季これだけ爪痕を残したムートンは来季更に定着していく予感だ。様々なアイテムへの幅広い展開に加え、シルエットはタイトながらもムートンの良さを120%引き出したサイズ感、またカラーにも変化が出るのではないだろうか。

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